食品開発

地方創生の鍵を握る今注目の分野

日本人は昔から「食」に対しては強いこだわりを持ちやすいという国民性があります。

普段私達が日常的に使用している製品やサービスに何らかの不具合があったというニュースは度々耳にしますが、中でも最も問題が長引きやすく、社会問題として大きな影響を及ぼすのはほとんどの場合が食品に関連している場合です。

特に東日本大震災以降はその食品の美味しさや製法だけでなく、安全性も厳しくチェックをしたいと考える人も増えており、今後もますます「食」全体に対してのニーズは高まっていくことが予想されます。

その半面で生鮮食品ではなくより手軽に簡単に作ることができるレトルト食品や保存食品の購入件数が増えてきたり、お弁当などで毎日の食事そのものをアウトソーシングしたいと考える人も増えるなど、食というものを提供するサービスも多岐にわたってきています。

食品開発の仕事においてはそうした新しい「食」のニーズをつかみ、そのニーズにあった商品を研究開発していくという社会的使命を負っていると言えます。

特に今現在加工食品研究の重大なキーワードとなっているのが「6次産業」と言われる1~3次までの産業を全てミックスして新たな食を提供するというサービスで、そのための中核となる研究をしていく人材が広く募集をされているところです。

参考>>6次産業化を知りたい

進む6次産業と必要とされるスキル

6次産業についてもう少し詳しく説明をしていくと、1次産業である「農林漁業」と2次産業である「食品加工」、それに3次産業である「流通販売」という手順を別々に行わず、全てを一元的に行っていこうというコンセプトのもとに作られたものです。

これまでは食材となる農産物や畜産物、海産物を収穫する仕事と、それを加工したり販売したりする仕事は全く別次元のものであり、実際に消費者が手にしている食品がどういった流れでこの形になったのかということを把握できる人がいないという状態がつづいてきました。

そこで特定の地域で作られた食材を、同じ母体で運営されている企業や工場で加工をしてそれにブランドなどの付加価値をつけて販売しようというのがこの6次産業化ということになります。

現在ではまだまだこの6次産業化による食品調達は割合的には少ないのですが、今後は日本国内における食品加工業界の多くが導入していくことと予想されており、その業務に携わることができる人材が求められるようになることでしょう。

食品開発の仕事においては、最初の食材となる植物・生物について知る「生物学」や「バイオ生物学」といった知識が必要なだけでなく、保存や保管のための「化学」「薬学」、安全性を確保するための「統計学」などが必要になってきます。

また魅力的な加工食品を商品にしていくために栄養士や管理栄養士といった食のプロとの連携も必要となり、相当に広い
範囲の知識や学習意欲がないと難しい仕事というふうに言えるかもしれません。

市場調査をしながらの研究

6次産業の他にも、最初に少し説明したお弁当やレトルト食品などの新しい食の提供についても食品開発者は携わっていくことになります。

食品加工の技術というのはここ数年で相当向上しており、長期保存ができるよううにするための技術一つとってみても、「ミキシングフローズン」や「ドライフーズ」「高品質殺菌技術」など複数の方法が研究者の手によって編み出されています。

特に冷凍技術に関してはかなりのレベルとなっており、都内などで数を増やしている「冷凍弁当」というものも日に日に味や品質を高めてきています。

食品加工における研究開発で大切なのは味や見た目に加え、子供や若者、高齢者などそれを食べる人のニーズを的確につかんでそれを形にすることができるかどうかということです。